基本情報
リトアニア銀行(Bank of Lithuania)はリトアニア共和国の中央銀行であり、金融監督機関としての役割も担っています。FX(外国為替)業者を含む金融機関の規制・監督を実施し、市場の健全性と投資家保護を促進しています。公式ウェブサイトは多言語対応(リトアニア語、英語など)で、金融規制に関する最新情報や公示を公開しています。
設立背景と歴史沿革
リトアニア銀行は1922年に設立され、ソビエト連邦時代を経て1990年のリトアニア独立回復後に再編されました。2015年には欧州連合(EU)の単一監督メカニズム(SSM)に参加し、ユーロ圏の金融政策に協力しています。FX規制に関しては、EUの金融商品市場指令(MiFID II)および関連規則に準拠した監督枠組みを構築し、リトアニア国内で活動するFX業者に対してライセンス発行と継続的監視を実施しています。
法律上の権限と監督根拠
リトアニア銀行の監督権限は以下の法律に基づきます:
- リトアニア共和国憲法及び中央銀行法
- EU金融商品市場指令(MiFID II/MiFIR)
- 金融機関監督法(Financial Institutions Supervision Law)
- 投資サービス法(Investment Services Law)
これらの法令により、FX業者を含む金融サービス提供者に対し、資本適正性、顧客資産保護、透明性ある価格提示、リスク開示等の遵守を義務付けています。
主な職責と監督範囲
リトアニア銀行のFX規制における主な職責は次の通りです:
- FX業者へのライセンス付与と更新審査
- 財務健全性(自己資本比率、流動性等)のモニタリング
- 顧客資金の分離管理の監督
- マーケット・コンダクト(不当勧誘・虚偽表示等)の監視
- 投資家向け紛争解決機関(Investor Dispute Resolution Commission)の運営
- 違反業者への制裁(罰金、業務停止、ライセンス取消等)
監督対象には、リトアニアに登録されたFXブローカーだけでなく、EU内他国のFX業者がリトアニアでサービスを提供する場合も含まれます(EUパスポーティング制度に基づく)。
連絡先と所在地
リトアニア銀行の本部所在地および問い合わせ先は以下の通りです:
- 住所:Gedimino pr. 6, LT-01103 Vilnius, Lithuania
- 電話:+370 5 268 0000
- ファックス:+370 5 268 0038
- 電子メール:[email protected]
- 金融監督部門専用問合せ:[email protected]
- 投資家苦情受付:[email protected]
オフィス訪問は事前予約制となっており、詳細は公式ウェブサイトで確認が必要です。
規制対象機関の照会方法
あるFX業者がリトアニア銀行の規制下にあるかどうかは、以下の手順で確認できます:
- リトアニア銀行公式サイトの「Financial Market Participants」セクションにアクセス
- 「Licensed Financial Institutions」データベースを検索
- 業者名または登録番号で検索(EU域内の業者は「LEIコード」でも可)
- 表示されたライセンス情報で有効期限や業務範囲を確認
照会結果には、当該業者の登録番号、許可された金融活動の種類、ライセンス発行日・有効日等が表示されます。疑義がある場合は直接リトアニア銀行の監督部門に照会することが推奨されます。