フランス金融市場監督庁（AMF）の基本情報
フランス金融市場監督庁（Autorité des Marchés Financiers, AMF）は、フランスの証券市場を監督する独立した行政機関です。2003年8月1日に設立され、本庁はパリの17, place de la Bourseに位置しています。AMFは、金融商品への投資保護、投資家への情報提供、金融市場の秩序維持を主要な使命として活動しています。
設立背景と歴史的沿革
AMFは2003年の金融安全保障法により、3つの主要な金融監督機関（Commission des Opérations de Bourse、Conseil des Marchés Financiers、Conseil de Discipline de la Gestion Financière）が統合されて誕生しました。その前身であるCOB（証券取引委員会）は1967年に設立され、フランスの金融市場改革の一環として機能していました。歴代の代表者にはMichel Prada（2003-2008）、Jean-Pierre Jouyet（2008-2012）、現在はMarie-Anne Barbat-Layani（2022年就任）がいます。
法的権限と監督根拠
AMFはEUの金融商品市場指令（MiFID）の枠組み下で活動し、フランス商法典第L.233-7条に基づき、5％以上の株式保有に関する開示義務を監督しています。また、金融機関がクラウドサービスプロバイダーと契約する際の必須条件（AMF一般規制第313-75条）も規定しており、デジタル金融時代に対応した規制を実施しています。
主要な職責と監督範囲
AMFの主な監督対象は以下の通りです：
- 証券取引所と金融商品取引の監視
- 投資会社と金融投資アドバイザーの監督
- 暗号資産サービスプロバイダーに対するAML/CFT措置の実施
- PEA（株式貯蓄制度）やPEA-PME（中小企業向け株式貯蓄）の運営監督
- 金融商品のマーケティングコミュニケーションの監査
連絡先情報
AMFへの連絡方法は次の通りです：
- 住所：17, place de la Bourse, 75082 Paris Cedex 02, France
- 代表電話：(+33)1 5345 6000
- 消費者向けヘルプライン：(+33)1 5345 6200（月～金 9:00-12:30）
- オンライン問い合わせフォーム：公式サイトの「Contact us」ページからアクセス可能
規制対象機関の検証方法
AMFの監督下にある金融機関を確認するには：
- AMF公式サイトの「Regulated entities」セクションを参照
- 金融機関の登録番号（LEIコードなど）をAMFデータベースで照合
- EUの金融規制ポータル（European Supervisory Authoritiesのデータベース）でクロスチェック
特にFX業者については、AMFが発行する認可リスト（「Liste des prestataires de services sur instruments financiers」）で規制状況を確認できます。
