基本情報
FSCは2003年3月1日に「金融監督委員会法」に基づき設立された独立行政機関で、執行権力から独立しており、その活動はブルガリア国民議会に報告されます。本部はソフィア(Budapeshta str. 16)に位置し、資本市場、保険市場、健康保険市場、年金保険市場など非銀行金融セクター全体の監督を担当しています。
設立背景と歴史的沿革
FSCはブルガリアの金融システムの近代化とEU統合プロセスの一環として設立されました。2011年以降は欧州金融監督システム(ESFS)に参加し、ESMA(欧州証券市場機構)、EIOPA(欧州保険職業年金機構)、ESRB(欧州システムリスク委員会)のメンバーとして活動しています。また国際的にはIOSCO(国際証券監督者機構)やIAIS(国際保険監督者協会)にも加盟し、国際的な金融監督ネットワークの一翼を担っています。
法的権限と監督根拠
FSCの権限は主に以下の法律に基づいています:
- 金融監督委員会法(基本法)
- 証券法
- 保険法
- 年金法
FSCは規制対象となる金融機関に対して、免許付与、監督検査、是正措置、罰金などの行政措置を実施する権限を有しています。EU金融市場規制(MiFID IIなど)の国内実施も重要な役割です。
主な職責と監督範囲
FSCの主な活動は以下の3つの柱から構成されます:
- 規制活動:金融市場参加者の活動を規制する二次立法案の作成・採択
- 免許制度:資本要件、経営陣の適格性審査などを含む厳格な免許審査
- 監督活動:オンサイト検査とオフサイトモニタリングによる継続的監督
具体的な監督対象には、投資仲介業者、保険会社、年金基金、集合投資スキームなどが含まれます。
連絡先情報
住所:16 Budapeshta str., 1000 Sofia, Bulgaria
電話:中央窓口 +359 2 9404 999 / コールセンター 0800 40 444(無料)
FAX:+359 2 9404 606
電子メール:技術サポート [email protected] / 文書提出 [email protected]
営業時間:9:00-17:30(現地時間)
規制対象機関の確認方法
FSC規制下の金融機関かどうかを確認するには以下の方法があります:
- FSC公式サイトの「Registers and References」→「Electronic Register and Records」で投資仲介業者等を検索
- 無料コールセンター(0800 40 444)で問い合わせ
- 「Recognize the Licensed Investment Intermediary」キャンペーンで提供されている10のチェックポイントを参照
特に外国籍のFXブローカーがブルガリアでサービスを提供する場合、EU内の場合は母国監督当局の免許とFSCへの通知が必要で、EU外の場合はFSCからの直接免許が必要です。