Financial Supervision Authority (FI)

基本情報

Finantsinspektsioon（金融監督庁、以下FI）は、エストニア共和国の独立した金融監督および危機解決機関であり、銀行、保険会社、投資会社、支払機関、暗号資産サービスプロバイダーなど幅広い金融機関を監督しています。FIは欧州単一監督メカニズム（SSM）および単一解決メカニズム（SRM）の一員として、EUレベルでの金融安定性にも貢献しています。

設立背景と歴史沿革

FIは2002年に設立され、エストニアの金融市場の健全性を確保することを目的としています。2014年以降、欧州中央銀行（ECB）が主導する単一監督メカニズム（SSM）に参加し、ユーロ圏の重要な銀行の監督にも関与しています。2015年には単一解決委員会（SRB）の枠組みに組み込まれ、金融危機時の解決策策定にも責任を負うようになりました。

法的権限と監督根拠

FIの権限は、エストニアの「信用機関法」「保険事業法」「証券市場法」などの国内法に基づいています。また、EUの金融規制（MiFID II、PSD2、AML指令など）にも準拠し、域内の統一的な監督基準を適用しています。特に、暗号資産関連事業者に対するライセンス発行と監督は、EUの暗号資産市場規制（MiCA）に沿って行われます。

主な職務と監督範囲

FIの主な監督対象は以下の通りです：

• 銀行および信用機関
• 保険会社と保険仲介業者
• 投資会社、ファンドマネージャー、投資・年金基金
• 支払機関および電子マネー機関
• 暗号資産サービスプロバイダー（CASP）
• クラウドファンディングサービスプロバイダー

さらに、金融消費者保護、マネーロンダリング防止（AML/CFT）、金融市場の透明性向上にも取り組んでいます。

連絡先と所在地

FIの本部はエストニアの首都タリンにあります：

• 住所：Sakala 4, 15030 Tallinn, Estonia
• 電話：+372 668 0500
• Eメール：[email protected]
• 公式ウェブサイト：https://www.fi.ee

監督下の機関を確認する方法

FIの監督下にある金融機関を確認するには、以下の手順を実行できます：

1. FI公式ウェブサイトの「Registers」セクションにアクセス
2. 「Credit institutions」「Insurance undertakings」「Investment firms」などのカテゴリから該当業種を選択
3. ライセンス保有企業の一覧を閲覧または検索

また、暗号資産サービスプロバイダー（CASP）の登録状況は、FIの「Crypto-asset Service Providers」リストで確認可能です。