ルクセンブルク金融監督委員会（CSSF）の基本情報
ルクセンブルク金融監督委員会（Commission de Surveillance du Secteur Financier, CSSF）は、ルクセンブルクの金融セクターを監督する公共機関です。EUの金融規制枠組みに基づき、銀行、投資ファンド、保険会社、支払サービスプロバイダーなど幅広い金融機関を監督しています。特にFX業者を含む金融サービスプロバイダーに対しても規制権限を有しており、市場の透明性と投資家保護を促進する役割を担っています。
設立背景と歴史沿革
CSSFは1998年12月23日に設立され、ルクセンブルクの金融市場の健全性を維持するために活動を開始しました。当初は銀行監督を主な任務としていましたが、EUの金融統合が進むにつれ、その役割は投資ファンド（UCITS、SIF、SICARなど）、保険会社、証券市場の監督へと拡大しました。2025年現在、CSSFはEUの金融規制（DORA、MiFID II、AIFMDなど）の国内実施において中心的な役割を果たしています。
法律権限と監督根拠
CSSFの権限は、主に以下の法律に基づいています：
- 1998年12月23日法（金融セクター監督委員会設立法）
- EU金融商品市場指令（MiFID II）
- デジタル運用レジリエンス規則（DORA）
- マネーロンダリング防止法（AML/CFT関連法規）
これらの法律に基づき、CSSFは金融機関の認可、日常監督、検査、制裁を行う権限を有しています。
主な職責と監督範囲
CSSFの主な監督対象は以下の通りです：
- 銀行および信用機関
- 投資ファンド（UCITS、SIF、SICAR、RAIFなど）
- 支払サービスプロバイダー（PSP）および電子マネー機関
- 保険会社および再保険会社
- 金融セクターの専門家（PFS：Professionals of the Financial Sector）
- FX業者を含む投資会社
また、金融消費者保護、マネーロンダリング防止、テロ資金供与対策（AML/CFT）の実施も重要な任務です。
連絡先と所在地
CSSFの本社は以下の場所にあります：
住所：283, route d’Arlon, L-1150 Luxembourg
郵便先：L-2991 Luxembourg
電話：+352 26 25 1 1
訪問者受付：271, route d’Arlon, L-1150 Luxembourg
監督下にある金融機関の確認方法
CSSFの監督下にある金融機関を確認するには、以下の方法があります：
- CSSF公式ウェブサイトの「Supervised Entities」セクションで検索
- 金融機関が提供する認可番号（CSSF Registration Number）をCSSFに照会
- 直接CSSFの監督部門に問い合わせ（AML/CFT関連の問い合わせは特定の窓口が担当）
FX業者がCSSFの認可を受けているかどうかは、特に重要な確認事項です。認可を受けていない業者との取引は高いリスクを伴うため、投資家は必ずCSSFの公式リストで確認する必要があります。
