基本情報
正式名称:レバノン銀行(Banque du Liban / مصرف لبنان)
設立年:1963年8月1日
本部所在地:レバノン・ベイルート
総裁:リヤド・サラメ(Riad Salameh)
資本形態:100%国有
公式ウェブサイト:https://bdl.gov.lb
設立背景と歴史的沿革
レバノン銀行は1963年、通貨政策の統一と金融システムの近代化を目的として設立され、1964年4月に本格的に業務を開始した。設立当初からレバノン・ポンド(LBP)の発行権限を独占し、1970年代の内戦期にはハイパーインフレ抑制策を展開。1997年より米ドルとの固定相場制(1USD=1,507.5LBP)を導入したが、2020年の経済危機後は変動相場制へ移行し、2023年2月には公式為替レートを1USD=15,000LBPに再設定するなど、経済情勢に応じた政策転換を重ねている。
法的権限と監督根拠
レバノン銀行法(1963年制定)を根拠に、以下の権限を行使:
1. 通貨発行権(第65条)
2. 金融機関の免許交付・監督権(第76条)
3. 外国為替規制(FX規制)の策定・施行権(第112条)
4. 金融政策決定権(公開市場操作・預金準備率設定等)
主要職責と監督範囲
金融政策:物価安定を主目標に政策金利(2025年現在:貸出金利2.75%、預金金利4.00%)を設定
銀行監督:国内100行以上の商業銀行を直接監督し、BIS基準に基づく自己資本比率規制を実施
外国為替管理:
・Sayrafaプラットフォームによる公式為替レート公表
・資本移動規制(個人年間送金額上限等)の執行
決済システム:リアルタイムグロス決済(RTGS)の運営
連絡先情報
本部住所:ベイルート中央区マールファ地区、レバノン銀行塔
主要支店:ジュニエ(沿海部)、バールベック(東部)、サイダ(南部)
電話番号:+961-1-750000(代表)
監査部門直通:compliance@bdl.gov.lb
監督対象機関の検証方法
1. 公式サイト「金融機関リスト」で名称検索
2. ライセンス番号照会:機関が提示する7桁の認可番号を認証ページで入力
3. 直接照会:銀行監督局(Banking Control Commission)へ書面申請(5営業日以内に回答)