フィリピン中央銀行(BSP)の基本情報
フィリピン中央銀行(Bangko Sentral ng Pilipinas, BSP)は、フィリピンの中央銀行および金融監督機関であり、通貨政策の策定、金融システムの安定化、為替管理の実施を担当しています。本部はマニラ市マラテ地区に位置し、1993年7月3日に新中央銀行法(Republic Act No. 7653)に基づき設立されました。BSPは財政的・行政的な独立性を有し、物価安定と持続可能な経済成長を主要な目的としています。
設立背景と歴史沿革
BSPの前身は1949年に設立された「Central Bank of the Philippines(CBP)」でしたが、1993年の金融改革により現在の形で再編成されました。1980年代には経営危機に陥りましたが、1993年の新法施行により再建され、より強力な金融監督権限を付与されました。2019年には「Republic Act No. 11211」により資本金が2000億ペソに引き上げられ、さらに規制機能が強化されています。
法律上の権限と規制根拠
BSPの主な法的根拠は「New Central Bank Act of 1993(RA 7653)」およびその改正法「RA 11211」です。これに基づき、BSPは以下の権限を有します:
- 通貨発行権(フィリピンペソの独占的発行)
- 金融政策の策定と実施(金利操作、公開市場操作など)
- 銀行および非銀行金融機関の監督・検査
- 外国為替管理(為替レート政策、外貨準備管理)
- 支払・決済システムの監督
主な職務と監督範囲
BSPは以下の分野で規制・監督を行っています:
- 銀行業監督:商業銀行、貯蓄銀行、農村銀行などの免許発行・監督
- 為替管理:外国為替取引の規制、外貨持ち込み・持ち出しの監視
- 金融政策:インフレターゲティング政策の実施
- 支払システム:国内および国際的な決済システムの監督
- 金融包摂:マイクロファイナンスやデジタルバンキングの促進
連絡先と所在地
BSPの本部および主要施設の連絡先は以下の通りです:
- 本部:A. Mabini St. cor. P. Ocampo St., Malate, Manila, Philippines 1004
- 電話:+63-2-8811-1277(8811-1BSP)
- メール:[email protected]
- セキュリティプラントコンプレックス:East Ave., Quezon City, Tel: +63-2-8988-4800
規制対象機関の確認方法
BSPの監督下にある金融機関かどうかを確認するには、以下の方法があります:
- BSP公式ウェブサイトの「Directory of Banks and Non-Bank Financial Institutions」を参照
- BSP金融監督セクション(Financial Supervision Sector)に問い合わせ
- 該当機関の免許番号をBSPに照会
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