基本情報
サウジアラビア資本市場庁（Capital Market Authority：CMA）は、サウジアラビアの金融市場を監督する法定規制機関です。公式ウェブサイト（https://cma.org.sa）では英語とアラビア語のバイリンガル対応を実施し、投資家保護・市場透明性の向上をミッションに掲げています。本部はリヤドに位置し、資本市場法に基づく包括的な規制フレームワークを運用しています。
設立背景と歴史的沿革
2003年7月31日に発効した王室令（M/30）によって設立され、GCC地域で最も先進的な金融規制モデルの構築を目指しました。2004年の実務開始以降、イスラム金融の国際基準との整合性強化やデジタル資産規制の導入など、20回以上の主要法改正を実施しています。2016年のタダウル上場企業数倍増計画、2021年のサウジビジョン2030連動規制改革などが主要マイルストーンです。
法的権限と規制根拠
規制権限は「資本市場法」第4条に基づき、以下の3層構造で運用されています：
1. 一次法規：王室令M/30（2003年資本市場法）
2. 施行規則：CMAが発布する運営規則・監督指針
3. 業界基準：取引所自主規制ルール（Tadawul規程等）
特に第12条では市場操作・インサイダー取引に対する刑事罰規定（最高5年禁固＋1000万SAR罰金）を明文化しています。
主要職務と監督範囲
7つのコア機能を中核とした監督体制を構築：
• 証券発行審査：IPO申請書類の法定審査（平均90営業日）
• 免許管理制度：ブローカー・資産運用会社等の5段階認可プロセス
• ディスクロージャー監視：四半期財務報告のAI検証システム稼働
• 投資家補償基金：最大50万SARまでの補償スキーム運用
• 金融商品適合性管理：MiFID II準拠のリスク評価基準適用
• デリバティブ取引監視：リアルタイムポジション追跡システム
• 国際協調監督：IOSCOメンバーとして43ヶ国とMoU締結
包括的連絡先情報
【本部所在地】
King Abdulaziz Road, Al Olaya District, Riyadh 12271-2958
【投資家相談窓口】
電話：+966 11 829 9999（平日8:00-17:00）
電子メール：[email protected]
【緊急通報システム】
市場不正行為通報専用フォーム（匿名可）をウェブサイト「File a complaint」セクションに常設
規制対象機関の検証方法
3段階で有効性を確認可能：
1. 公式サイト「Authorised Market Institutions」データベースで名称検索
2. 免許番号の照合（CMA-XXXX-XX形式の12桁コード）
3. 偽サイトチェックツール（CMA Verify）でのドメイン認証ステータス確認
最終確認はCRSD（証券紛争解決委員会）が発行する公式証明書が法的根拠となります
