FX規制

Cyprus Securities and Exchange Commission (CySEC)

キプロス証券取引委員会(CySEC)はFX業界を監督する主要規制機関。厳格な金融規制とライセンス発行により、投資家保護と市場透明性を確保しています。

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キプロス証券取引委員会(CySEC)の基本情報

キプロス証券取引委員会(Cyprus Securities and Exchange Commission, CySEC)は、キプロス共和国の金融市場を監督する独立した公共監督機関です。2001年に設立され、本社はニコシアに位置しています。2023年時点で198名の職員を擁し、現議長はDr. George Theocharidesが務めています。CySECはEU加盟国としての立場から、欧州MiFID金融調和法に準拠した規制を実施しており、特に外国為替(FX)ブローカーや投資会社の監督で知られています。

設立背景と歴史沿革

CySECは2001年、「キプロス証券取引委員会(設立及び責任)法」第5条に基づき設立されました。2004年のキプロスEU加盟に伴い、欧州MiFID規制の一翼を担う機関となり、域内市場へのアクセスを提供する役割を強化しました。2012年にはバイナリーオプションを金融商品として正式に分類し、世界で初めて規制対象としたことで注目されました。しかし2019年には小売投資家向けバイナリーオプション取引を永久禁止するなど、市場の変化に対応した規制改革を進めています。

法律上の権限と規制根拠

CySECの主な法的根拠は以下の通りです:

  • 2001年「証券取引委員会法」:設立基盤と基本権限を規定
  • 2007年「マネーロンダリング防止・テロ資金供与防止法(AML/CFT法)」:仮想通貨事業者を含む金融機関の監督基準
  • EU「金融商品市場指令(MiFID)」:投資サービス規制のEU共通枠組み
  • 「投資サービス活動及び規制市場法」:CIF(キプロス投資会社)の許可・監督規定

主要な職責と監督範囲

CySECの主な監督対象と業務内容は次の通りです:

  • 投資サービス会社の監督:CIFライセンスの発給・更新・取消し、定期的な検査実施
  • 市場監視:キプロス証券取引所及び組織市場の運営監視
  • 消費者保護:投資家向け教育プログラムの提供、不正行為の調査
  • 規制執行:違反企業への行政制裁(罰金、業務停止等)の実施
  • 国際協力:外国監督当局との情報共有・共同調査

具体的な監督対象機関には、FXブローカー、仮想通貨資産サービスプロバイダー(CASP)、集合投資スキーム、投資顧問会社等が含まれます。

連絡先情報

本部住所:27 Diagorou Street, CY-1097 Nicosia, Cyprus
郵便先:P.O. BOX 24996, CY-1306 Nicosia, Cyprus
電話:+357 22506600
ファックス:+357 22506700
電子メール[email protected]
公式ウェブサイト:https://www.cysec.gov.cy

規制対象企業の確認方法

CySECの監督下にある企業を確認する手順は以下の通りです:

  1. CySEC公式サイトの「監督対象機関」ページ(https://www.cysec.gov.cy/en-GB/entities/)にアクセス
  2. 検索ボックスに企業名またはライセンス番号を入力(例:HF Markets Europe Ltdは183/12)
  3. 検索結果から該当企業を選択し、詳細情報を確認:
    • 「Investment Services」欄に「Financial Contracts for Differences」の記載があるか
    • 「Ancillary Services」欄に「Foreign exchange services」の記載があるか
    • 企業の登録住所、連絡先、有効期限等の基本情報

注意点として、一部企業は類似名称の無関係会社を設立している場合があるため、必ず正式なライセンス番号とURLを照合する必要があります。

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